ASPIRATION代表のひとり言

2019/01/14

第14回 | 企業様向け:欲しい時に、欲しい人が採用できていますか?

こんにちわ。いつもベトナム転職・採用のことばかり考えている福田です。このひとり言では、私自身が経験したベトナム転職・採用活動を通じて思っていることをお届けします。私個人の主観が強いので、異論・反論も喜んで受付けています。それでは、第14回ひとり言をよろしくお願いします。

前回(第13回)のひとり言は、こちら

採用活動と営業活動は同じ

前回(第13回)前々回(第12回)では、企業様の日本人現地採用活動は「点(短期)」と説明しました。その理由として、以下の要因があるとお伝えしました。

 ・日本人現地採用はベトナム人採用と比べて、発生する頻度・数が少ない
 ・会社に人事部はあるが、日本人採用チームがない

多くの企業様で日本人現地採用活動は常日頃行うものではない、「点(短期)」の状態になっている。だから『運やタイミング』の影響を大きく受けると説明しました。

一方で、企業様に人材会社へのご要望をお伺いすると、『運やタイミング』の正反対である『欲しい時に、欲しい人を採用できる』ことを挙げられます。確かに、『欲しい時に、欲しい人を採用できる』が実現できれば、業務は滞りなく進みますし、事業計画も問題なく進みます。

私は営業職経験をした後に採用活動を経験したせいか、「採用活動」と「営業活動」は似ていると考えています。 「営業活動」では、〇〇年は幾らの売上金額(または件数など)、そのために〇〇月は幾らの売上金額(または件数など)と、目標値が設けられているかと思います。

業界や扱っている商材で異なる点はあるかもしれませんが、例えば、2月の売上金額を達成するために、2月中に売上が確定するお客様を、2月1日から探し始めて営業する人はいないと思います。
通常は、2月の売上を達成するためには、2月中に売上が確定する見込みのあるお客様を、2月になる前、場合によっては半年、1年前からアプローチして、2月中に契約を締結し売上を確定させ、売上目標を達成されているのではないかと思います。この「見込み顧客」にアプローチしていることが、事業計画上の『欲しい時に、欲しい売上を達成する』を実現しています。

似たような言葉が先ほども出ました。『欲しい時に、欲しい売上を達成する』は、採用活動における『欲しい時に、欲しい人が採用できる』と似ていませんか?むしろ私は同じだと考えています。企業様の採用活動においても、『欲しい時に、欲しい人を採用できる』を実現するためには、「見込み転職者様」にアプローチする必要があります。

『欲しい時』は、いつか?

採用活動と営業活動は同じとお話しましたが、日本人現地採用は毎月発生するものではありません。一方で営業活動の売り上げ達成は毎月発生するものですので、同じ様に考えることに違和感を覚える方もいるかもしれません。

では、採用活動の『欲しい時』はいつ来るのでしょうか?
人が欲しい理由で考えると、以下の様に、『欠員補充』と『新規増員』の2つに分けることが出来ます。

  • 欠員補充

    既存の日本人現地採用の方の退職等により、業務を遂行する上で日本人が足りないため、日本人を採用すること

  • 新規増員

    既存事業の拡大や、新規事業の設立に伴い新たに日本人が必要などで、日本人を採用すること

『欠員補充』の主な理由は、既存の日本人現地採用の方の退職になります。こちらは、企業様がその退職される方から退職の連絡を受けるのは、退職希望日の1ヶ月前ぐらいに知ることになるのではないでしょうか。

そうなると、退職通知を受けて1ヶ月以内に新たに日本人を採用して、退職する前に引継ぎを行うことが理想(『欲しい時に、欲しい人が採用できる』)となりますが、極めて難しいと思います。採用活動をゼロから始めて、1ヶ月以内に日本人を採用することは、正に『運やタイミング』に懸けるしかありません。

採用活動理由を『欠員補充』で考えた時に、可能性という点で考えると、それはいつ発生するか全く分からない状態と言えます。もしかしたら明日出社した際に、「社長、ご相談がありまして、少しお時間をよろしいですか?」となるかもしれません。

そのため、『欠員補充』による採用活動は、いつ発生するか分からない、いつ発生しても良いように準備しておく必要があります。だから、常日頃から、「見込み転職者様」にアプローチする必要があるのです。

長期雇用されたいという意思をお持ちの企業様は多いかと思いますが、近年の転職への心理的ハードルが低くなっている現状も踏まえると、「現地採用の方がいつまでも働いてくれる“はず”」という認識は持たれない方が良いかもしれません。

 

余談になりますが、私が転職者様とお話した時に、転職者様から言われた言葉で印象に残っている言葉があります。

「企業は、現地採用に長く働いてほしいと言いますが、駐在員よりもベトナムで長く働いているのに、給与が駐在員よりも超えた人っていますか? (企業に対して)現地採用が長く働くメリットはありますか? 長く働いて欲しいと言いながら、会社は現地採用に何かしていますか?」

全ての現地採用の方がそうだとは言いませんが、現地採用の方にとって、一つの企業で働き続ける意義が見出せない現状もあるということです。

 

話を戻して、『新規増員』の場合を見ていきます。『新規増員』で採用する場合は、既存事業の拡大や、新規事業の設立の場合ですので、事業計画などの計画に則ったことですから、ある程度の時期の目安はつきます。そして最悪の場合、採用に時間がかかっても、既存事業拡大や新規事業の開始のタイミングを遅らせることで凌げます。

しかし、開始を遅らせることは、事業として多くのビジネスチャンスを失っていることですので出来ることなら避けたいことです。事業計画通りに開始する、そのためには開始前に採用しておくことが理想(『欲しい時に、欲しい人が採用できる』)となります。

『新規増員』は、いつまでに人が欲しいかの時期が明確ですので、こちらの方が営業活動に近いイメージを持ちやすいかもしれません。そうであれば、尚更、営業活動同様に、確実にその時に採用ができるように、「見込み転職者様」にアプローチする必要があります。

現地採用の退職リスクは常に存在し、日本よりも高い

仮に、企業様と退職される方に厚い信頼関係が構築できていれば、退職通知は1カ月前よりも早めに知ることが出来るかもしれません。

しかし、日本人現地採用の方の退職理由を考えると、ご本人の主体的な意思である『内的要因』だけではなく、ご本人の希望に反して『外的要因』で退職を選ぶ方もおり、そのリスクは日本よりもベトナムの方が高いと考えた方が良いでしょう。

  • 内的要因

    人間関係が嫌だ、キャリチェンジしたい、今の会社・業務がマッチしていない、将来性を感じない、正当に評価されていないなど、本人の主体的な意思で退職を選ぶこと

  • 外的要因

    身体的にベトナム生活が合わなくなってきた、家族の事情で日本に帰国しなければならなくなったなど、会社や業務とマッチしており本人は働き続けたい意思があるが、やむを得ない事情により、退職を選ばざるおえないこと

働く人と会社・業務がどれだけマッチしていても『外的要因』による退職が発生することは避けられません。一番多いパターンとして、ご両親の介護が発生した場合や、亡くなられたりした後の問題ではないでしょうか。これは誰にでも起こり得る話です。

私の場合でお話をしますと、幸いにも私の両親は元気に生きており、私は次男という立場ですが、万が一の場合に、万が一の状況になりましたら、日本に戻るという決断をしなければならないかもしれません。

企業様への不安を煽る意図はございませんが、働く人と企業・業務がどれだけマッチしていても、退職が発生するリスクがあることは常に意識しておき、そのための対応として、「見込み転職者様」にアプローチする必要があるのではないでしょうか。

今回は、幾つか例を出しながら「見込み転職者様」にアプローチする必要性を説明しました。次回は、「見込み転職者様」への具体的なアプローチ方法を考えていきます。

 

次回(第15回)のひとり言は、こちら

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