ASPIRATION代表のひとり言

2019/01/20

第16回 | 転職者様向け:ベトナム転職できる人・できない人

こんにちわ。いつもベトナム転職・採用のことばかり考えている福田です。このひとり言では、私自身が経験したベトナム転職・採用活動を通じて思っていることをお届けします。私個人の主観が強いので、異論・反論も喜んで受付けています。それでは、第16回ひとり言をよろしくお願いします。

前回(第15回)のひとり言は、こちら

ベトナム転職できる人は、どんな人?

今回は、ベトナム転職を検討している方にとってとても重要なことをお話したいと思います。

早速ですが、皆さんは「ベトナム転職できる人」とは、どのような人物を想像しますか?

<ベトナム転職できる人>
 ・英語ができる人
 ・コミュニケーション能力が高い人
 ・柔軟性がある人
  などなど

私もベトナム転職をご検討している人にヒアリングすると、上記のような回答が返ってきます。もちろん、採用企業様も上記のような人を求めており、上記のような素質が有していることに越したことはございません。

但し、上記のような人であれば、必ずベトナム転職ができるかと言えばそうではありません。

ベトナム転職は、私達に日本人がベトナムで働く(就労する)ことです。国としてのベトナムから見れば、私達の国籍(Nationality)は日本ですので、日本人はベトナムからすると外国人となります。

現在、日本でも外国人労働者の受け入れがニュースを目にすることが多く、受け入れの対象が拡大したり、条件・法律が変わってきたりしています。つまり、全ての外国人が無条件に日本で働くことができるわけではなく、その条件・法律を満たした外国人でしか日本で働けないようになっています。

これは、ベトナムも同様です。全ての日本人が無条件にベトナムで働くことが許可されているわけではなく、国としてのベトナムが定める法律の条件を満たし、その個人に対して労働許可書(ワークパーミッド)が発行されないと、私達日本人がベトナムで働くことはできません。

つまり、ベトナム転職(ベトナムでの就労)ができる人とは、労働許可書(ワークパーミッド)が発行される・所持している人となります。反対にベトナム転職(ベトナムでの就労)ができない人とは、労働許可書(ワークパーミッド)が発行されない・所持していない人となります。
(ベトナムでの就労内容・条件等によっては、労働許可書(ワークパーミッド)を所持していなくても就労できる場合もありますが、ベトナム転職においては、ほぼ起こり得ないパターンとなりますので、今回の対象からは外します。)

労働許可書(ワークパーミッド)って何?

私達外国人(ベトナム国籍でない人)がベトナムで働くには、労働許可書(ワークパーミッド)が必要になります。
労働許可証の内容、取得条件・方法等の詳細については、下記のJETRO(日本貿易振興機構)様のWEBサイトに詳しく記載されていますので、ベトナム転職を検討中の方は必ずご一読をお願いします。

 『ベトナムにおける労働許可書/ビザ(査証)の取得手続き』
 日本貿易振興機構(ジェトロ) ハノイ事務所 ビジネス展開支援部・ビジネス展開支援課
 https://www.jetro.go.jp/ext_images/_Reports/02/2017/7449e5550e1db333/vn-rp.pdf
 クリックすると、JETRO(日本貿易振興機構)様のWEBサイトに移動します。

こちらは、私達日本人がベトナムで働く(就労する)上で、法律で定められていることです。労働許可書(ワークパーミッド)を取得せずにベトナムで働くと、不法就労者となり、国外追放の処罰となります。

JETRO様のWEBサイト内には、労働許可書(ワークパーミッド)取得の対象外の場合も記載されていますが、これは一部の方が該当するケースであり、ベトナム転職される多くの方が労働許可書(ワークパーミッド)を取得しなければならないに該当するはずです。

そのためベトナム転職をご検討の方は、ベトナム転職(就労する)にあたり、労働許可書(ワークパーミッド)は必ず取得するものだという認識をお持ちください。

労働許可書(ワークパーミッド)をものすごく端的に説明すると、「ベトナムの〇〇会社で、××という役職で働くことを許可する」書類(A4サイズ1枚)となります。ご参考までに、私が以前に取得とした労働許可書(ワークパーミッド)の写真を添付しておきます。発行されるタイミングによって、微妙にフォーマットが変わるようです。
(ここでの「役職」とは、日本の「課長」「部長」のようなものではなく、日本語で言うなれば「Salesの専門家」「Marketingの専門家」などになります。)

2015年に発行された私のベトナム労働許可証(原本は返却済)

2015年に発行された私のベトナム労働許可証(原本は返却済)

2017年に発行された私のベトナム労働許可証(原本は返却済)

2017年に発行された私のベトナム労働許可証(原本は返却済)

労働許可書(ワークパーミッド)の申請は、採用する企業が行います。詳しい申請方法の説明は省略しますが、企業がベトナムの政府機関に対して、「私達〇〇会社は、××という役職で、△△という理由につき、Aさん(ベトナム転職する日本人)を採用(雇用)する必要があります。」と記載されている書類を、他の必要書類と合わせて申請します。

そこでベトナム転職者様がやらなければならないことは、申請時に必要となる書類を揃えることが出来るかどうかになります。また必要書類は、労働許可証の種類によっても異なります。

労働許可証の種類は以下の3種類になります。

  • 管理者/CEO

    下記いずれかに該当する者
    ・ 企業法の規定に基づく企業を管理する者、または機関・組織のトップ、またはその者より委任を受けた者。
    ・ 機関・組織・企業の部門のトップで直接管理を行う者。

  • 専門家

    下記いずれかに該当する者
    ・ 着任後の職務を専攻分野とする大学での学位を取得しており、当該分野で 3 年以 上の勤務経歴を有する者。
    ・ 外国の機関・企業・組織が発行した専門家としての証明書を有する者。

  • 技術者

    ・当該分野または他分野で3年以上の勤務経歴があり、外国企業で1年以上のトレーニングを受けた者。

『ベトナムにおける労働許可書/ビザ(査証)の取得手続き』(P.2より引用)
 日本貿易振興機構(ジェトロ) ハノイ事務所 ビジネス展開支援部・ビジネス展開支援課

 

ベトナム転職される多くの方が「専門家」か「技術者」になると思います。(「管理者/CEO」の方もいるかもしれませんが、ベトナム転職者様で数としては少なくなると思います。)

「専門家」「技術者」の必要書類を見ると、見慣れない言葉が出てきます。

  • 専門家

    ・当該分野で大学以上の学歴証明書、および当該分野での3 年以上の勤務経歴の証明書
      または
    ・外国の企業による専門家である事を証明する文書(発行元の名称、専門家の個人情報(氏名・生年月日・国籍)およびベトナムで就労する職務分野等)。

  • 技術者

    ・当該分野または他分野で 3 年以上の勤務経歴の証明書
      および
    ・管轄機関あるいは外国の企業が、当該分野または他分野 で 1 年以上のトレーニングを行った事を証明する文書

『ベトナムにおける労働許可書/ビザ(査証)の取得手続き』(P.5より引用)
 日本貿易振興機構(ジェトロ) ハノイ事務所 ビジネス展開支援部・ビジネス展開支援課

 

これらの証明書は、ご自身で作成する「職務経歴書」とは全くの別物です。前職(または現職)の会社が作成する書類です。そのため、退職の際に喧嘩別れをすると、前職の会社に対して証明書の作成を非常に依頼しづらくなるという現象が起きます。そうならないためとまでは言いませんが、退職する際には、前職の会社様との別れ方も重要になるのではないでしょうか。

他にも、「大学卒業証明書」「犯罪経歴証明書」「健康診断書」などが必要になります。当たり前ですが、これらの必要書類を全て用意して申請すれば、労働許可書(ワークパーミッド)が発行されるわけではありません。

「犯罪経歴証明書」は、その人の犯罪歴の有無を確認するためですし、「健康診断書」は、その人の健康状態を確認するために提出するわけです。犯罪歴がある人や、健康に問題がある人は、労働許可書(ワークパーミッド)は難しい(発行されない)ことになります。

 

では、大学を卒業していない人や在職期間が短い人は、労働許可書(ワークパーミッド)の取得は出来ないのでしょうか。

ここまで説明しておきながら矛盾するようですが、労働許可書(ワークパーミッド)を取得してベトナムで働いている日本人の方の中には、4年制大学を卒業していない方や社会人経験が3年未満の方もいます。

これは賄賂や抜け道で労働許可書(ワークパーミッド)を取得したのではなく、労働許可書(ワークパーミッド)が「ベトナムの〇〇会社で、××という役職で働くことを許可する」ように、企業に紐づくため、その企業がどのような役職で外国人を募集しているかにより、条件を満たすための必要書類がケースバイケースで異なる場合があるからだと考えられます。

また、噂ではありますが、申請を受理する担当者の方の(法律に則った範囲内での)判断によっても異なるため、担当者によって必要書類が異なることもよくあるそうです。

そのため、ベトナム転職活動では、利用している人材会社の担当者の人、選考が進めば採用企業の担当者様と労働許可書(ワークパーミッド)の必要書類の準備・取得方法の確認をしながら進めるのがベストです。もちろん、その際にはご自身の状況(学歴・経歴)を正直にお話することが大前提となります。

外国人が無条件に働ける国はないので、その国の法律を確認すること

今回は、労働許可書(ワークパーミッド)のお話をしました。ベトナム転職を検討される方とお話する中では、意外にこの労働許可書(ワークパーミッド)への認識が浸透していない印象を受けることが多かったので、お話させていただきました。

繰り返しになりますが、私達日本人(外国人)がベトナムで働く上では、労働許可書(ワークパーミッド)取得は法律で決められており必須です。労働許可書(ワークパーミッド)を取得せずに働くことは、不法就労者となり、国外追放の処罰を受けます。もちろん、雇用している企業も処罰を受けますが、労働者への国外追放の処罰は、企業は助けてくれません(助けることが出来ません。)。不法就労者個人に対する処罰ですので、個人で負わなければなりません。(どなた様もそれは望んでいないはず。)

そしてこのお話(外国人がその国で就労することに法律がある)は、ベトナムに限らず他の海外の国でも同様です。ベトナム(海外)転職をご検討中の方は、その国に、どのような企業があり、どのような仕事が有るのかだけではなく、その国で私達日本人(外国人)が働くためには、どのような条件を満たさないといけないのかという法律的な面も確認するのが、より良い海外転職となるのではないでしょうか。

次回は、ベトナム転職活動中において、どのようなタイミングで労働許可書(ワークパーミッド)取得のための必要書類の準備が関わってくるのか、私の経験(ベトナム転職者・採用企業)を踏まえてお話したいと思います。

 

次回(第17回)のひとり言は、こちら

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