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日本人採用担当者のリアルな本音

2019/01/04

第6回 | 日本人採用担当者:ベトナム採用活動編
「やったことないから、出来ません。」は諦めと一緒。
Kさん(男性 / 30代後半 / ベトナム歴10年以上 / ホーチミン)

Kさんは、ベトナム現地採用職としても働かれています。
Kさんの「ベトナム現地採用で働く人:ベトナム転職編」は、こちら

Kさんは日本人現地採用の採用業務も担当されているとのことで、日本人現地採用についてもお伺いしたいと思います。ベトナム転職される日本人の方で、管理職クラスの職種ではどのようなことを求められているのでしょうか?

企業側は今まで日本で培った経験を部下に伝えてくれる、育ててくれる人を要求しています。ベトナム人を育てることがポイントですね。だから、ベトナム人を育てることに意識がない人にはベトナム転職はお勧めしないですね。

よくある例を挙げますと、40年ぐらい大手メーカーで働いた方がベトナム転職された場合、QA(Quality Assurance)に配属されることがよくあります。そこで、問題を発見すると、「これは、多分〇〇ですよ。△△という可能性がありますね。チェックします。」で終わりです。

企業としては、そのチェックした結果、どう改善していくのかを求めています。でも、そのチェック以上は無い場合が多いです。なぜなら、ベトナム人を使う(ベトナム人に指示を出す)ことが出来ないからです。
それは、ベトナム語が話せないのもあるし、今更そんなところまでやりたくないという気持ちもあるし、あともう少し頑張って年金もらうまでの間だからとか、理由は色々あると思います。そういう方がベトナム転職されても、その人にとっても企業にとっても不幸だから、あまりお勧めしないですね。

どうすればベトナム人に伝わるのか、どうすればベトナム人が育つのか、育つためにはどのようなフォローが必要かも考えないといけないです。そのためにはベトナム人を理解しないといけないので、そこまで取り組んでくれる人の方が企業は嬉しいですね。

そのような企業様の要望が転職者様に伝わらずミスマッチが起きてしまうのは、私達のような人材会社からの転職者様への企業様の情報が不足しているかでしょうか?

そもそも人材会社はそこまで聞かないですよね。転職者と面談しても、「どんな経験をされましたか?」とかぐらいでしょう。そして、その質問に対して転職者もそれに関する長い経験と深い知識があるから、しっかりと答えられると思います。で、人材会社はそれで企業に紹介してしまうと。

でも、さっきも言ったように、企業としてはベトナム人に教えることの出来る人が欲しいですよね。教えることが出来ない人を採用しても、ベトナム人に教えられないからベトナム人が動かないわけです。

ベトナム人の動かし方は分からないけど、機械や設備の操作は知っているから、最後は自分一人でやりますよね。でも、それだとベトナム人部下からすると、「あの人、また勝手に何かやっているよ。俺達ここにいても何の指示もないし、この会社にいても意味がない。」って思って退職していきます。

多くの日本人の方が、ベトナム語はもちろん、英語も苦手という方も少なくありません。ベトナム人の方に上手く教えられないことの理由の一つに言葉の壁もあると思います。外国語が話せない日本人がベトナム転職をするということに対してはどうお考えですか?

ベトナム語や英語が話せないのは構わないと思いますよ。
ベトナム語や英語が話せる話せないではなくて、ベトナムに来て何をするのか、何が出来るのか、貢献できるのかということです。例えば、ベトナム人を育てるのであれば、一人でもいいから育ててあげることを決めるとか。そのベトナム人が上手く成長すれば、その人を中心にしてそこからまたその教えを広げればいいわけです。

ベトナム転職する人の中には、生活するためだけに来る人もいると思います。仕事だけして給料もらって、仕事以外は部屋に籠って貯金するというのもいいと思います。でもその生活を送るにしても、お金を稼がないといけないです。結局、仕事において自分は何が出来るのということに繋がると思います。

先ほど人材会社の話も出ましたが、採用担当者として私たち人材会社に対してアドバイス・要望はありますか?

企業側からすると転職者の情報が非常に少ないと思います。もちろん、すぐに転職者を案内してくれるのは嬉しいですが、提案基準がよく分からない時があります。それは企業の業務の理解不足もあるので仕方ない点もあると思いますが、もう少し業界・職種を細かく分類するとミスマッチが減るのではないかと思います。

現在の人材会社の業界・職種分類では大き過ぎるということでしょうか?

仮に営業職でも、法人向けと個人向けの営業は違います。機器・設備の導入の営業なのか、商品を売って終わりの営業なのか、顧客と継続的に関係を持つ営業なのかで、やることも求められることも違います。
他にも、品質管理という言葉だけが独り歩きすれば意味は広いですけど、実際は、完成した製品の品質管理か、材料・原料の仕入れた時の品質管理か、サプライヤー側の品質管理もあれば、出荷の品質管理、あとは店舗での商品の品質管理もあるし、色んな品質管理があります。そこを細かく分類分けして、転職者とマッチングした方が良いと思います。

人材会社も、業界・職種分類が出来て分かっていれば、その仕事は何が求められているのかも分かります。そして、あとは転職者を紐づけるだけなので、非常にマッチング度は高くなるかなと思います。その反面、転職者が絞れてしまい、紹介出来る転職者がいないということになるのかもしれないですけど(笑)。

転職者の立場からしても、仕事内容が明確に書いてあった方が分かりやすいと思います。でもそうなると、「この業務は、やったことがない。」ということで応募しにくくなるかもしれませんが、未経験というのは当たり前の話です。経験は時間が経てば得られるので、いかにそれが出来るように自分から動いていくのかを企業は見ています。

人生は選択の連続ですから、適当に選べとは言いません。でも適当に選べなくて足踏みするぐらいなら、選んで一歩進むのがいいかなと思います。「やったことないから、出来ません。」は、諦めと一緒ですから。

未経験でチャレンジするからこそ、「自分は何をしたいか」を考え、経験から学んでいくことが大切になるということですね。

 

こちらのリアルな本音は、YouTubeでも公開しております。

 

次回(第7回)はDさん(男性 / 30代後半 / ベトナム歴5年以上 / ホーチミン)は、こちら

<編集後記>
ベトナム転職において、採用企業様によっては、日本で培われたスキル・経験をベトナム人に継承していくことも求める場合もあります。そうなると、スキル・経験があることは勿論のこと、ベトナム人に教えるという気持ち、そして教えたことを結果として出すことが重要になります。人材会社としても、転職者様の教えることへの気持ちの確認だけではなく、採用企業様からベトナム人に教えることの難しさもヒアリングして、転職者様にベトナム人に教えることのリアルをお伝えしないといけないと改めて認識させられました。

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