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日本人採用担当者のリアルな本音

2019/01/09

第9回 | 日本人採用担当者:ベトナム採用活動編【後編】
現状、人材紹介会社に求めるのは、スクリーニングではなく転職者の量。
Dさん(男性 / 30代後半 / ベトナム歴5年以上 / ホーチミン)

前回(第8回)のDさんの「日本人採用担当者:ベトナム採用活動編【中編】」は、こちら

もしベトナムで日本人現地採用の採用活動を始める場合は、どのような手段・方法を検討しますか?

人材紹介会社にお願いすることになると思います。

人材紹介会社を利用する場合、何を期待しますか?

私達が人材紹介会社を使う目的は、採用業務における自分達の負担を減らしたいわけです。私達の業務や求めている人物像を、よくヒアリングして理解してくれることですね。そしてなるべく短いパスで、マッチする人を紹介してほしいです。その手間賃として人材紹介会社を利用しているわけです。

正直に言うと、私はベトナムの人材紹介サービスにあまり満足がいっていません。それは、紹介されて履歴書は送られて来るのですが、なかなかマッチするなと思う人がいません。そのような経緯もあり、人材紹介会社の人はどこまで理解しているのかなと疑問に感じます。

「マッチしない人の紹介」について、何か具体例をお話いただけますか?

人材紹介会社に、以下のような応募条件をお伝えしたとします。

・お客様の業種は製造業で、その業界の販売管理のアプリケーションを開発
・開発言語はJava
・プログラミング経験は3年程度で、自分でプログラミングコードが書ける人

そうなると、「Java」と「プログラミング経験は3年以上」の方を紹介されたりするのですが、エンドユーザーが「製造業」の実務経験が抜けていたりします。そうなると、エンドユーザーであるお客様の業務が分かっていないから全然マッチしません。

「開発」と一言で言っても、金融機関のシステムを作るのと製造業のシステムを作るのは全然違います。同様に「Java」と言っても、工場の業務システムを作るのとゲームを作るのも全然違います。プログラムの構造が全然違うので、お話にならないレベルでミスマッチしているわけですよね。

Dさんの会社の事業内容はto B向けのビジネスですから、多くの人に馴染みがある事業ではないと思います。ビジネス経験が少ない担当者の方だと事業内容のイメージが出来ず、ヒアリングの際も何を聞けばいいか分かないから、採用企業様への質問が出来ないのかもしれません。

それはあるかもしれませんね。若くてビジネス経験が少ない方だと、勉強しない限りイメージするのは難しいでしょうね。

例えばですが、採用企業様の求人情報のヒアリングには、人材紹介会社のベテランの方も同席して一緒にヒアリングする。ビジネス経験もあり業務への理解もあるから、ヒアリングできる幅と深さがあると思います。そして、仮に若い担当者の方に求人情報作成に漏れがあっても、「お客さんはこう言っていて、こういう人を求めているよ。」みたいなフォローがあると求人情報作成が上手くいき、転職者様にもより多くの情報が伝わると思います。

それも一つの方法かもしれません。ここ1年間は人材紹介会社を利用していないから分かりませんが、ベトナムにこれだけ日系企業がいて、そして人材紹介会社もたくさんあるので、何かノウハウがある程度溜まっているのではないかと思います。

その一方で、これだけ人材紹介会社がいるにも関わらず出来ないというのは、何か出来ない理由があるのかもしれませんね。

人材業界の構造的な問題もあるかもしれません。例えば、人材紹介会社の日本人営業の方は、日系企業に営業しますが、日系企業で求めている人(採用したい人)は、日本人だけではなくベトナム人もいると思います。そして、転職者と需要の数で見るとベトナム人の方が多いと思います。そうなると、市場の大きさを踏まえてベトナム人採用が業務の中心になっている可能性があるかと思います。

今のベトナムには、日系企業含めて数多くの企業が在り、ベトナム人募集は常に行っている状態です。常時これだけの人材がグルグル回っているから大変だと思いますよ。単純に人手が足りないので、やれることをやるしかできない、そこまで企業に踏み込むまでの業務が出来ないのではないでしょうか。人手が足りないから、薄く広くやるサービスの考え方でやられているかもしれません。

人材紹介会社を利用する目的は、採用の手間暇の削減とのことですが、Dさんのご経験を踏まえると、人材会社がそのご要望に応えることはまだ難しいというイメージでしょうか?

そうですね。当分の間は、企業側の採用の手間暇は減らないでしょう。だから人材紹介会社を使うのは、候補が少ない人を採用する場合ですね。弊社の例で言うと、マネジメントが出来るベトナム人を採用する時に、人材紹介会社を使います。それは、人材紹介会社が転職者をどれだけプールしているかに期待しているからです。

今までのDさんのお話を踏まえて、プールの多い人材紹介会社を利用するとなると、紹介をされる転職者様の数も多くなります。そうなると、Dさんには書類選考の手間が増えます。その手間が増えることは、やむを得ないとの認識でしょうか?

弊社でやるしかないですし、自分達でスクリーニングした方が良いと思っています。

人材紹介会社への採用コストはどのようにお考えですか?

採用コストは安い方が良いですが、安ければ誰でも良いわけではありませんし、安ければ採用活動に失敗して良いわけでもありません。

マッチする人を紹介していただいて、それで我々の業務が波に乗るのであれば、採用コストが高いお金とは思いません。だから、なるべく一つ一つの対応を大切にしていただけると嬉しいです。

金額に見合ったサービスであれば、その金額に対して納得してお支払いできるということですね。本日は、インタビューをありがとうございました。

 

こちらのリアルな本音は、YouTubeでも公開しております。

 

次回(第10回)のUさん(男性 / 40代前半 / ベトナム歴5年以上 / ホーチミン)は、こちら

<編集後記>
以前に比べると、転職者様におけるベトナム転職の敷居は低くなったと感じます。またベトナムに日系企業の進出が進み、ある程度の規模感の日本人が住んでいることにより、生活面が充実し住みやすいだけではなく、コミュニティ面の充実により様々な経験が得られるなどメリットが増えてきました。
その一方で、市場の規模と質の成長、優秀なベトナム人が増えていることなどの要因により、採用企業が日本人転職者の方に対して求める条件も上がっていると感じています。採用企業様は誰でも良いから採用したいわけではありません。だからこそ、人材会社のスクリーニング(採用企業様にとって手間暇の削減)が求められていることを改めて再認識することが出来たインタビューでした。

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